ご承知のように私ども電話占い浄恵は、正真正銘のイタコ霊能者(霊媒師)による電話占い・鑑定を旨としております。ここでは、イタコに関する予備知識のないみなさまのために、その由来、歴史、駆使する霊能力などについて、概略的にご説明させていただきます。
イタコの由来と語源については諸説ありますが、最も有力なのは、元々、神社に使えていた斎巫女(いつきみこ)が、中世期以降に諸国を流浪するようになり、その中で北関東から東北地方に流れ着いた者たちを『イツキミコ→イチコ→イタコ』と呼び習わすようになった、という説です。
一般にイタコというと盲目の霊媒師というイメージが定着していますが、いつ頃から視力に障害のある女性の専門的職業となったのかは定かではありません。推察するに、中世から近世における女性の社会的地位というのはただでさえ低く、嫁いだ家に経済的依存をしなくては生きていけなかったことが遠因と思われます。視力障害のある女性は家事や家業を行なう上で大きなハンデキャップを持ちますから、当然ながら結婚することは難しく、唯一の自立の道として口寄せ巫女となることを選ばざるを得なかったのではないでしょうか。
また霊能力の発揮という観点から見ると、五官のいずれかに欠損のある人間は、普通の人間に比べて超感覚が発現しやすいという説もあり、この点においても彼女たちはイタコ霊能者に適していたということが言えます。
一人前のイタコになるには短くて二年、長くて四年ほどの期間を要すとされています。入門時の年齢は、最も物覚えの良い十二歳から十四歳くらいが最上とされています。入門者の師匠となるのは、経験豊富な年長のイタコです。その家に住み込み、もしくは通いの形で弟子入りします。
弟子入り後は、師匠の身の回りの世話をしながらイタコ特有の祭文や経文、祝詞(のりと)、真言などの様々な呪文の類を徐々に覚えさせられます。これらは口寄せや祈祷を執り行う際に不可欠のものであり、最終的にはすべての呪文を一言一句間違うことなく暗誦できることを義務づけられるのです。炊事や洗濯など日常の家事をしながら膨大な量の呪文を学ぶことは、大変な苦労が伴います。
やがて弟子が完全に呪文を暗誦できるようになると、そこでようやく修行は終了し、神憑け(カミヅケ)の儀式が執り行われます。この儀式は、一人前のイタコとなるために欠かせない通過儀礼です。まず弟子は一、二週間かけて、厳しい精進潔斎をしなくてはなりません。具体的には穀断ち、塩断ちの断食状態で、朝晩の水垢離をひたすら繰り返すのです。これによって身の穢れを完全に払い落とした後、いよいよ最後の儀式が始まります。
儀式の当日、弟子は師匠や親類縁者が見守る中で、今まで学んできた呪文をひたすら暗誦し続けます。それまで断食を続けていたために疲労は激しく、そのうちに失神してしまいます。すなわち入神(トランス)状態に入るのです。すると師匠は、そこで初めて弟子の守護神と守護仏を明らかにします。弟子が再び目覚めた後には「ユルシの祝い」と呼ばれる祝宴が張られ、師匠から苛高数珠(いらたかじゅず)や梓弓、和太鼓などの巫具を授けられます。これを以て、新たなイタコがまた一人、誕生することになるのです。
イタコは死者や生者の霊魂を自分の身に憑依させて、相談者と会話させることができます。この技を「口寄せ」と言います。口寄せを執り行う際には、苛高数珠を持って念じながらイタコ祭文を唱え、同時に梓弓や和太鼓などの楽器を掻き鳴らして、自らトランス状態に陥ります。その状態の中で特定の人物の霊魂を呼び出し、降霊させて自己憑依を行なうのです。
また口寄せだけでなく、相談者の求めに応じて死者の供養をしたり、各種の祈願や祈祷を執り行ったりすることもあります。さらに八卦の術(易)による占いをすることもあります。霊能者(霊媒師)として万事に通じており、ひと通り霊能力に関してはどんなことでもこなすことが可能です。
- 神口(カミクチ)…尊き御神仏を呼び出し、宣託を授ける。
- 仏口(ホトケクチ)…四十九日を経て帰幽した、死者の霊魂を呼び出す。
- 死口(シニクチ)…葬儀を終えたばかりの、死者の霊魂を呼び出す。
- 生口(イキクチ)…葬儀前の死者の浮遊魂、または生者の生き霊を呼び出す。
- 新口(シンクチ)…亡くなってから間もない、死者の霊魂を呼び出す。
- 古口(フルクチ)…古くに亡くなった、死者の霊魂を呼び出す。
※このうち、電話占い浄恵の鑑定で、最も多く用いられるのは「生口」です。片想いの相手や恋人、会社の上司など、特定の人物の気持ちや本心を知ったり、その相手の魂と会話したりできます。
- 祈祷…陰陽道、修験道、真言密教などを習合させた独自の呪術を執り行い、祈願を成就させる。
- 供養…死者の霊を慰撫し、成仏させる。これにより霊障も祓われ、開運へと繋がる。
- 透視…入神状態で霊視をし、特定の人の気持ちを明らかにしたり、人探し、物探しなどを行なったりする。
- 占断…神様にお伺いを立てるという形で、神聖な易占を執り行う。これを八卦の術と呼ぶ。
イタコというと恐山が連想されますが、両者の結びつきはさほど歴史があるわけではありません。夏の恐山大祭でイタコマチ(イタコが相談を受けるテント小屋)が立つようになったのは、昭和三十年頃からだと言われています。ただし、恐山自体は平安時代に慈覚大師円仁が開闢した歴史ある霊山として非常に有名であり、今日で言う強力なパワースポットでもありますので、そこに自然と霊能者が集まるようになったのも自然なことではないでしょうか。
前述したように、イタコは口寄せのみを行なう者ではなく、普段は自分の住む地域において様々な相談事に乗り、それを解決することを生業としています。その中でもとくに的中率が高く、豊富な経験を積んだ年配のイタコは「カミサマ」とまで呼ばれ、崇敬されています。
私ども電話占い浄恵が提供している電話占いサービスは、こうしたイタコへの相談を電話占いの形で再現したものです。現在、電話占い浄恵に所属しているイタコ霊能者たちは、その全員が青森・下北半島を始めとした、東北地方に在住するイタコ・カミサマの薫陶を受け、正式な巫女術修行を修めています。本物のイタコによる電話占いを、全国どこからでも手軽に受けてみたいという方は、ぜひ一度、電話占い浄恵までお電話ください。